19. イグサとその成分

イグサは燈芯草とも呼ばれ、茎から畳やゴザが作られます。加工すれば食用にもなります。イグサから分離、精製されたエフソール、デヒドロエフソールは主要なフェナントレン(3つのベンゼン環が結合したもの)で水に溶けず、脂溶性が高いため容易に脳内に移行します。エフソール、デヒドロエフソールは抑制性のγ-アミノ酪酸(GABA)作動性神経シナプスのポストシナプスのGABAA受容体活性を促進させます。古くから中国ではイグサは不眠症や不安症に用いられてきましたが、GABAA受容体活性の促進がその効能と関係すると考えられます。

ポイント イグサ成分であるエフソール、デヒドロエフソールは脳内神経活動に影響を与える